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「竹に雀」2

執筆者の写真: kobomuramatsukobomuramatsu

一気に寒くなってきましたね。。

さて、「竹に雀」の続編です。

日常目にするすずめ。

毎日庭先に現れてはチュンチュン。

そう生活の一部ですよね。

そんな雀の姿を自身の作品にと思ったのが数年前。

誰の何の絵画を観て影響されたとか、そのような覚えはないのですが、

感覚的に竹林を背景に雀という構図はできていました。

その背景になる竹林はプリカジュール(⇦クリック)で表現し、立体的に雀を配置するという。。

問題はそれをどのようなデザインにするかでした。

で、神降臨!

その時のラフデザインがこちら☟

竹の幹を丸い額縁に見立て、その中に竹林を絵画的に七宝で表現するというものでした。

しかし、額縁に見立てた竹の面積が気になりはじめ、

思いついたのが彫金による表面テクスチャー、魚々子打ちで(⇦クリック)でした。

今回はその魚々子打ちについて少しだけ説明を。

魚々子とは読んで字のごとく、魚の小さな卵。

その小さな丸い粒状の模様を連続して表面にテクスチャーをつけていくのが魚々子打ちです。

先端がお椀状になっている鏨(たがね)を

平らな表面に直接打ち付けたり、線状に彫ったところに一つ一つ打ち付けたりと、

いろいろとやり方はあるようですが、

その丸い小さな粒をより立体的に見せるように後者の技法で行いました。

まず、金の地金面に線状になるよう、切り鏨で彫っているの図。

細かくてちょっと分かりづらいですね。。

一本一本の線の間隔は1㎜の中に三本くらいの細かさ。

くぅ~細かいっ!

この細かさの度合いで丸い粒の大きさが変わります。

すなわち、テクスチャーの表情が決まるところなのでかなり重要です!!

その線状になったところを魚々子鏨を使って粒状を打ち付けるの図。

今回使用した0.5㎜位の先端がお椀状になっている鏨の図

まだ分かりづらいですね。。。

では、アップ画を!

これ、見る人が見れば感動モノです・笑

こうして彫って打ち続けること一週間、

全体にこの粒状が入りました。

のちのちこの粒を数えてみると、なんと、なっなんと8000粒以上!!!

数えてる時間もどうかと思いますが・・・

職人人生忍耐です。

次回は組立編。


 
 
 

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